INZAGHISAN 3
INZAGHISAN
INZAGHISAN 2

そのつづき・・・


2007年12月10日(月)
ミランはYokohamaで、日本滞在初めの数日を常に午後練習している。内分泌の関係で、日本の朝の長い日差しはせめて避けたほうがよいとチームが決定したため。練習場のグラウンドに、送迎バスから真っ先に降りるのはインザーギ、彼はロッカールームへ向かう前、すでに設置されているTVカメラに向かって真面目なようなでもおどけながら一発飛ばす:「僕を映さないでくれよ、目が閉じちゃって開けられないんだから・・・」それは時差の力。インザーギはまた、彼の練習を終えグラウンドを去るのも一番。ジラルディーノを傍らにピッチを出る。
昼食時にアドリアーノ・ガッリアーニは記者団を、このFIFAがミランのYokohama滞在に用意した70階ものホテルタワーのB1階に招待する。2時間以上に亘る様々な話題に触れた会話の中で、彼、ピッポのこと。ガッリアーニ:「彼はすでに燃えている。」 記者たちもガッリアーニに言う。「銃弾を装填しているところですね」彼への賞賛はあらゆる方向から。Rossoneroの代表取締役はそれに耳を傾け、まとめる。「ピッポがすることは、そしてピッポに関することは非常にシンプルだ。彼はある決断を下し、時間の許す限りそれを守ることにした。カルチャトーレをやる限りは、カルチョ、カルチョだけ。それが彼の頭の中心にあり、彼の唯一興味のあるもの。」

2007年12月11日(火)
典型的なインザーギの日のひとつ、ボンバーの火の迸る日。そして群がるMarinosの観客席の前に初めて、ロナウドが、テストのために姿を現した日でもある。ゆっくりランニング、それからボールを使って。そして結局はクラブ世界カップを諦めることになる。その日すべての注目は彼に注がれる。イタリアからのジャーナリストたちや日本のTVカメラはすべて彼に向けられる、ロナウドに。グラウンド横でそのブラジル人が体を動かしている間、練習可能な選手たち同士で激しいミニ練習試合が繰り広げられる。Silvano Ramaccioni、彼はミランの練りこまれたカルチョとその経験の詰まった歴史的人物。ミランがUrawa Red Diamondsと対戦するセミファイナルに向けて、そのフォーメーションの様子を伺ってみると、呟く。「カルロ・アンチェロッティはよく見ている。コンディションがいいのはアルベルト・ジラルディーノ。」 完璧だ。(練習試合ではなく)本物の試合結果を待ちつつ、その前に唯一伝えるべき要素というと、ロナウドへの注目、それとジラルディーノへの賞賛。で、彼は? ピッポは? そこの練習試合で走っている。周りで起こっていることをすべて感知しながら、そして燃えながら・・・。

2007年12月12日(水)
Urawa Red Diamondsとのセミファイナルを前にYokohamaスタジアムでの最終トレーニングが行われるその時までもうすぐ。カルロ・アンチェロッティが語っている。“質問”を待つ。しっかりと練られ、用意された質問を。インザーギはその第1戦を戦い、その次も出場するのか?カルロ・アンチェロッティはそれを待っていた。まず彼は微笑み、眉を上げる。それから、答え。プロフェッショナルとして散々経験してきて用意できている言葉:「インザーギを2試合ともにピッチで?その可能性もある。たとえアッタッカンテにとっての本質的な要素は輝きと明晰さであるとしても。この場合、2試合目には出ないということもあり得る。しかしこんな計算はやめよう、今考えるべきはセミファイナルのみ。」

2007年12月13日(木)
クラブ世界カップのセミファイナル、Urawa Redsとミランがピッチへ上がる少し前に、アナウンスの時間。FIFAが選定したこのYokohamaスタジアム、スピーカーは両チームのベンチ入り選手全員の名を発表する。まず11人のスタメン、そして12人のベンチ控え。監督に許される3の交代枠も含め、全員がそこに召集されている。こうして、Massimo Ambrosiniは「Massi'mo Ambrosini」となり(訳者注:スペリングが違って表記されたらしい)、ボネーラの表示にはヤンクロフスキの写真が登場。まぁそんな彩りはともかく、インザーギはまずベンチメンバーとして入る。アナウンスされるインザーギの名に、スタジアムは特別に盛り上がる。
試合開始、ミランはたびたびチャンスを作り、何度もゴールをかすめる。まずピルロのFK、それからアンブロジーニのヘッド、セードルフがGKの前にフリーで。またジラルディーノがバーに当て、ヤンクロフスキがエリア内から決定的なゴールを決めるかというところまで。しかし何も決まらない、前半を0-0で終了。Urawa Redsはどうか?ほとんど、正直に言ってほとんど動きが無い。しかしこんな試合だからこそ、ミランの中に嫌な予感が湧いてくる。悪い方向へ向かっているのではないかと。何故ならそれに試合開始後10分、日本のディフェンソーレの明らかなハンドも、ウルグアイ人主審Larriondaは“見ていなかった”のである。
Rossoneroのチームは後半再び戦いに挑む。ヤンクロフスキのシュートがゴールをかすめる。GK前のあと一押しが足りない。ジラルディーノは2度Tsuzukiの前に姿を現す。セードルフ、ナンバー10、0-0のままの後半20分、スタジアム73000人の観衆に押される日本のチームも攻撃をしてくる。そして、何かが起こった。後半が開始してから、ピッチのGKの後ろ、FIFAが指示したその場所でSuperpippoがウォームアップを始める。後半約20分、カルロ・アンチェロッティはジラルディーノを呼び、交代でピッポを挿入。その瞬間、それまでRedsへのCoro(応援歌)しか聴こえていなかったスタジアムに轟音が。日本人は、たとえUrawaへの忠誠は変わらずとも、彼らはInzaghiを愛しているのである。彼は燃え、あらゆるボールの前に飛び出し爆裂。ピッチ横に、また日本のディフェンス陣に一瞬戸惑いが起こる。「なんだ? 誰だこいつは?いったいどこ行くんだ?誰がこいつを追うんだ?」 彼がピッチへ入ってからほんの数分にして、ゴール。カカ’が左から抜け出し、カカ’のアシストでセードルフのゴールが決まる。
Bene(おっけー)。では何故、試合の後にインザーギのことが語られるのか?何故なら、彼の最初のゴール枠へ向かった動きが敵のディフェンソーレたちの注意を外し、自由になったセードルフがゴールを決めたのだ。ミラネッロのトレーニングで長く彼を指導してきたGigi Balestraは、試合後にMilan Channelのサロンから中継のYokohamaにいるナンバー9Pippoに言う。「Serpente(蛇)は決して裏切らないな、Complimenti(おめでとう、素晴らしい)、ピッポ。君の動きが重要なポイントだった。」彼は微笑み、ウインクで受け答え。喜んでいるのだ。その少し前にアドリアーノ・ガッリアーニが通り、彼は日本の観衆がこのSan Nicolo'生まれのボンバーがピッチへ入るときに示した反応に驚いていた。こう言う者もいる。「ピッポ、欧州第63ゴールを、リスボンでなくSan Siroで決めたという運命からも、おそらく君の記録(すべての国際大会でゴールを決めるというもの:Intertoto、Coppa delle Coppe、Coppa Uefa、Supercoppa Europea、Champions League、欠けているのはクラブ世界カップのみ)は、これはファイナルで決めろという意味だな。」 そこは生放送である、彼はなんとかそれを「このグループにとってチームの勝利が重要である」ことに置き換える。しかしそこに頭は無い。無駄だ。視線が虚ろになっているのだから。フィリッポ・インザーギの思考はすでにBocaを向いているのである。
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by celeste13zefiro | 2008-04-14 03:13 | MILAN
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